「コーチ(Coach)」という言葉は、大切な人を目的地まで届ける「馬車」を意味しています。つまり、目的を達成するために手助けをするのがコーチの役割なのです。
転じて、現在では「問題を解決し、次のステップに誘導する人」という意味で、主にスポーツの場でコーチの役割は浸透しています。
線路のように決まったレールの上を反復練習し、技術を学ぶのは「トレーニング」です。
これに対して、問題解決に至る「考え方」を学ぶのが「コーチング」です。
トレーニングとコーチングは、この点が大きく異なっています。
コーチングとは「聴く」ことです。
田中 守(キャリパー コーチング カレッジ主任コーチ)
『コーチング』。はじめてこの言葉を聞いた時に多くの方が『指導する、教える』といった印象を持つようです。このような感覚を持ってコーチングの現場をのぞいたとしたら、現実の違いに面食らうことになりそうです。
というのもコーチングはそもそも『聴く』ことが基本になっています。
相手の話をしっかりと聴く。この『傾聴』と呼ばれるシンプルな行動が多様な成果を導くコーチングの土台となっています。
そして世の中には『よく話す人』もいれば『無口な人』もいます。
よく話す人には『傾聴』だけでも十分に通用しますが無口な人には『質問』が必要です。しかも答えたくなるような質のある問い。
『あなたはどんな食べ物が好きですか?』
こんな質問はいかがでしょうか?
毎日している食事について改めて聴かれるとどんな答えが浮かんできますか?
もしかしたらそれを答えているうちに何か食べたくなるかも知れません。
以前に食べた時の味や香り、一緒にテーブルを囲む人の顔、店の雰囲気などなど実に短時間のうちにいろいろなことがめぐってくることと思います。
これもある意味コーチングの成果の一つなのです。
豊かな感性と鋭い観察力を持った人なら非常に良い質問をすることが出来ます。
良い質問は相手の中からさまざまな答えを引き出すことで時に気付きになりやる気を引き出し、自主性を高めることにつながっていきます。
人は誰かに話を聴いてもらえると信頼感を深めると言われています。
まさにコーチングはこのコミュニケーションの仕組みを活用して強い信頼関係を築くことでビジネスや教育、スポーツに大きな成果をもたらす現代社会に不可欠なコミュニケーションのスキル、そのものなのです。
単純でありながら奥が深いコーチングはやればやるほどその面白さが増して行きます。
ぜひ一度コーチングを体験してその魅力に触れていただきたいと思います。